令和5年6月4日(日)、熊本地学会の地質巡検会に参加しました。
講師は、熊本県立博物館ネットワークセンターの田中均先生と、天草の地質に詳しい三宅安先生です。
巡検会では、宇土半島の不知火海側から大矢野島にかけて巡り、地質について学びました。
主な巡検先
大岳火山岩類の輝石安山岩溶岩の柱状節理が、石畳として美しい景観をつくっています。
宇城市松合町大見(大見の石畳)
大きな礫に冷却節理が見られることから、堆積時は温度が高かったと考えられ、火砕流堆積物であると考えられます。
また、この左側の露頭では、土石流堆積物と思われる堆積物が分布しています。
宇城市三角町前越(大岳山噴出の火砕流堆積物。大岳新期角閃石安山岩火砕岩)
褶曲した古第三系の地層の背斜部は風化侵食により削剥され、向斜部が残って白嶽、太郎丸岳・次郎丸岳などによるケスタ地形を形成しています。
上天草のケスタ地形(大矢野町鳩の釜からの眺望)
海岸に広く河口~氾濫原と思われる堆積物が見られました。
上天草市大矢野町上(諏訪原層)
身近ではあっても、これまで行ったことや見たことのない場所だらけで、とても新鮮に感じました。
そして、火砕流、土石流など、様々な地質の専門用語を教えてもらいながら、実際の地質を間近に見ながら学ぶことができました。
巡検会に参加し、宇土半島や大矢野島が、火山を元にした地質からできていることがよくわかりました!