ご挨拶
本校は,大正九年(1920年)5月に文部省から設立認可を受け、旧制県立宇土中学校とし,第一期生が入学したのは翌年の4月です。昭和23年(1948年)学制改革により宇土高等となり,平成21年(2009年)には、本県初の併設型中高一貫教育校として県立宇土中学校が開校して,現在に至っています。爾来、先生方や同窓生の粒々辛苦の努力により、脈々と受け継がれた伝統が100年という時代を刻み,県南地区の有数の伝統校としての校風を創造するとともに、有為な人材育成に大きく貢献して参りました。
本校の校風創造の礎となったのは、校訓である「質実剛健」の精神です。開校当時の大正期の教育は、明治期の急激な文明変化による知識偏重に陥った時代に対し、徳性の酒養、人格の陶冶という資質を育成するべきという声があったようです。この建学の精神は、風化することなく21世紀の生徒たちにも受け継がれている不変の精神となっています。
令和になった現代でも、知識重視から思考力重視への教育活動の変換が強く求められています。本校が県内でも先進的に探究活動に取り組み、生徒が自ら課題解決を図る能力育成を推進していることは、開校時期の思いと共通すると思わずにはいられません。今後とも本校の教育活動に対し,皆様方の更なる御指導・御鞭撻をお願いいたします。
校長 森田 淳士