表彰式
日にち:令和7年6月18日(水)
会場 :熊本県庁本館5階 審議会室熊本県庁
第34回くまもと環境賞表彰式を開催しました! - 熊本県ホームページ
副知事との記念撮影
くまもと環境賞
より豊かな環境の保全・創造に関する活動に顕著な功績があった方々を讃え、その活動の一層の発展を図るとともに、その活動をより多くの県民に広げ、生活の豊かさと環境が調和したより豊かな環境の保全・創造に資することを目的とされています。
平成4年から実施されており、今回で34回目です。
地球温暖化対策、バイオマスの活用、地域の自然を守り継承する取組みなど、環境保全活動の内容に応じて「部門賞」があります。
また、「部門賞」のほかに、取組内容や活動の発展性等を評価する「奨励賞」、「地域貢献賞」、「永年活動表彰」もあります。
記念撮影(熊本県庁のルフィー像前にて)
科学部地学班
部門賞「くまもと自然共生賞」を受賞しました。
長年にわたる不知火海固有の蜃気楼現象である「不知火現象」の研究が評価されました。
<主な功績>
・不知火の再現実験や光路シミュレーションを行い、不知火の解明に向け、観測以外でも研究を実施。
・令和5年は世界で初めて再現実験に成功。
・令和6年に36年ぶりとなる不知火の観測に成功。
地学班が明らかにした不知火海沿岸の環境変化
今から40年ほど前までは、研究者により科学的な研究がなされていましたが、それ以降研究者はおらず、宇土高校の科学部地学班だけです。
7年間もの研究の中で、現代での不知火観測に挑みましたが、昔と異なり不知火が見られにくくなっている状況を明らかにしました。
その上で、その原因が、漁火がないこと(漁業資源や漁師の減少)、干拓による干潟の減少、氷川など不知火海に注ぐ河川水の水量減少や高温化、温暖化による八朔(不知火が見られるとされる旧暦8月1日)頃の天候不良や降水量の増加などといった、様々な環境変化であることが分かってきました。
さらに、それらの研究成果を地域のお祭りやイベントにて、地域住民に伝え、地域の環境に関心を持ってもらう取り組みも行ってきました。
八朔の前夜に不知火町の松合漁港で行われる不知火海の火まつり、宇土の高齢者向けの講座である宇土市高齢者大学での講師、宇城市立不知火小学校での「学びの部屋」、宇城市松合郷土資料館での企画展示などです。
参考:(【高校】科学部地学班 講師は高校生!中央高齢者大学で語る♪
宇土市高齢者大学で講師を務める様子
宇土市高齢者大学で講師を務める様子
スライドを用いて不知火について学ぶ様子(学びの部屋)
蜃気楼の仕組みを学ぶ実験(学びの部屋)
テレビ報道
KKT news every. 36年ぶりに不知火観測に成功 宇土高校科学部地学班が「くまもと自然共生賞」(2025年6月24日掲載)
今後の活動
不知火研究8年目となる今年は、8月23日(土)に不知火美術館・図書館にて不知火研究の座談会を行う予定です。
不知火美術館・図書館への下見の様子
また、今年の不知火海の火まつりにも出演し、夜間は漁師さんの協力の下、漁火を出しての不知火観測を計画しています。
八代漁業協同組合の方々との話し合いの様子(八代漁協にて)
八代漁協前にて