2025年の不知火観測に挑戦しました!!
昨年の不知火観測
昨年の八朔前夜、36年ぶりとなる不知火の観測に成功しました。
“不知火現象” 高校生が研究成果を発表 熊本 宇城|NHK 熊本県のニュース
実は、その2週間後(八望)にも観測を試みましたが、見ることはできませんでした。
7年間にわたる25回もの夜間の不知火観測のうち、不知火が見られたのは昨年の1回だけです。
そこで、今年も不知火を観測したいと思い、不知火観測を行いました。
今年(2025年)の観測
不知火の観測には、漁火(いさりび)が必須です。
そこで、漁協の協力を得ることとしました。
漁火の協力依頼をしている様子(八代漁協)
昨年同様に八代漁協にお願いしたところ、新たな漁師さんを漁協の方が声をかけて下さり、3名の漁師さんが快く引き受けて下さいました。
観測直前の打合せの様子(八代漁協)
さらに、これまで海水温の計測などでお世話になっていた鏡漁協にもお願いしたところ、こちらも快諾頂くことができました。
漁火の協力依頼をしている様子(鏡町漁協)
しかも、昭和初期によく使われていたアセチレンガスのガス灯を実際に用いて頂けることとなりました。
観測直前の打合せの様子(鏡町漁協)
昨年、漁火は3隻でしたが、今年は4隻の漁火を出して頂き、不知火観測に挑戦することとなりました。
七望近くでの観測結果(2025年1回目の観測)
七望(9月8日)に近い9月6日(土)21時から翌7日(日)朝6時にかけて、観測しました。
大潮の日は、干満の差が大きく、干潮時にかけて広大な干潟が現れます。
そのため、不知火海(八代海)に注ぐ河川の河口で、その間を流れる河川の延長である澪(みお)と海との境界付近に漁火を出して頂きました。
観測場所である永尾から各漁火までの距離は、以下の通りです。
鏡川:約3.5km 大鞘川(2隻):約7.5km 水無川:約9km
見えている漁り火は左から、大鞘川、鏡川、大鞘川、水無川(八代市大島方面を永尾から見た写真)
鏡川アセチレンガスの光源は、LEDの漁火や街明かりと異なり、オレンジ色をしてとてもよく目立ちました。
しかし、結局、今回は不知火を見ることはできませんでした。残念です(T-T)
見ることができなかった理由については、風や潮位などが関係していると考えています。
報道
観測に関する詳細は、新聞やWebに掲載されています。
・毎日新聞(令和7年9月13日(土)朝刊)
不知火の謎に迫れ 地元の不思議な現象、高校生が観測に挑戦 熊本 | 毎日新聞
・朝日新聞(令和7年9月13日(土)朝刊)
幻の蜃気楼「不知火」の観測、宇土高校が今年も挑戦中 [熊本県]:朝日新聞
学会発表
昨年の不知火観測成功によって分かったことなど、近年の不知火研究で分かったことは、学会にて発表を行いました。
不知火観測(第2回)
そして、今年度もう一度、八朔の晩に永尾剱神社にて観測を行います。
9月21日(日)21時から翌22日(月)6時頃まです。
漁火を出しての観測は、今年最後です。
気象神社に、晴天祈願してもらいましたので、次の観測も天気は大丈夫でしょう。
観測当日は、不知火が見られるように、永尾剱神社に祈願をしてから、漁火を用いた不知火観測に挑みたいと思います。
今年は、猛暑日連発で暑い夏が続きましたが、ようやく秋の気配が感じられそうです。
今年も八朔の前夜に、不知火が見られそうな気がします。
漁師さんには、0時~3時頃まで漁火を出して頂きますので、是非一緒に不知火を見ませんか?
2025不知火・海の火まつり
海の火まつりでは、オープニングのステージ発表と会場横のテントブースで研究をポスター発表します。
是非、会場までお越し下さい。