熊本県立宇土中学校Ｑ＆Ａ

教育理念（建学の精神）

　「質実剛健」

教育目標

　『創造・挑戦・感動』」

生徒一人ひとりの個性を伸ばし、知・徳・体の調和が取れ、自ら学び、自ら考え、自ら行動し、たくましく生きる力を備えた将来のリーダーとなる青年を育成する。

具体的目標

(1) 基本的生活習慣の確立
(2) 『担当者の顔の見える授業』『感動を与える授業』の実践と自学力の育成
(3) 基礎学力を定着させ、６年後を見通した長期のスパンで進路を考えさせる指導
(4) 豊かな人間性と人権感覚を備えた生徒の育成
(5) 自ら未来を切り拓く力を持った生徒の育成
(6) 魅力ある中高６年間一貫教育の研究と実践
(7) 「スーパーサイエンスハイスクール」の推進
(8) 開かれた学校づくり

主に次の２点が大きな特色です。

確かな学力の向上

６年間の中高一貫教育を活かした質の高い授業を通して、自ら求めて学ぶ態度と能力を育て、進路希望の実現を目指します。

人間力の育成

体験的学習や探究活動などを通して、生きる力の育成を図るとともに、部活動や学校行事など幅広い年齢集団による活動によって、社会性、人間性を豊かにし、人間力の向上を図ります。

1. 国語、数学、英語の少人数授業で、個に応じたきめ細やかな指導を行い、基礎・基本の確実な定着と発展的な学習に取り組みます。
2. 音楽、美術、国語の書写、家庭科では、高校の教科担当者がより専門的な質の高い授業を行い、技能を高め、感性を磨きます。また、社会や数学、英語、体育等では、中高の教科担当者が連携しながら、個に応じた学習指導を行います。
3. 宇土未来探究講座や教科学習の中で、観察・実験や調べ学習などの探究活動に取り組み、自ら課題解決に取り組む態度と能力を育てます。
4. 中高一貫教育校の特性を活かし、中高の学習内容を精査して組み替えや整理を行ったり、反転学習や発展的学習を効果的に配置したりして、中高６年間の学習の継続性を高めるとともに、より高い学力の定着を目指した効果的な教育課程の編成に取り組んでいます。
5. エンパワーメントプログラムやイングリッシュキャンプなどでグローバルな思考や表現力を培い、自分の考えを堂々と発表できる総合的なコミュニケーション能力を育てます。
6. 一人一台の学習用端末を積極的に活用し、オンラインと対面学習を効果的に組み合わせたハイブリッド型学習を行うとともに、情報リテラシーの育成に取り組みます。
7. ３年生の３月後半、希望者を対象に、１０日間にわたるホームステイを中心とした海外研修を行い、異文化への理解を深め、英語力とコミュニケーション能力の向上を図ります。

1. 宿泊教室や野外活動などの自然の中での体験活動を通して、様々な課題を解決し、知識と体験を重ね合わせ、心身ともにたくましい生徒を育てます。
2. 地域の自然や歴史、文化、産業などを調査・探究する地域学に取り組み、自ら探究する態度と能力を育てます。
3. 系統的・継続的キャリア教育に取り組み、将来の生き方を考え、進路希望の実現、社会人・職業人として自立できる能力を育てます。
4. 中高６年間の継続した部活動や中高合同の行事、生徒会活動により、社会性や人間性を育みます。

数学、理科、英語においては、高校の学習内容を一部先取りしたり、学習内容を精選して効率よく組み替えたりして、中高６年間を見通した効果的な指導計画を作成しています。

文部科学省が定めた中学校の標準授業時数は年間１０１５時間ですが、本校では年間１０８５時間の授業を行います。特に、数学・理科・英語の授業時数を文部科学省が設定している標準時数よりも多くし、中高一貫教育ならではの指導計画で学習しています。

基本的には授業は中学校の教科担当者が指導しますが、国語の書写や音楽、美術、家庭科は高校の教科担当者が、より専門的に指導し、技能を高め、感性を磨きます。また、社会科や数学、英語、理科の授業では中高の教科担当者が連携して担当する場合もあります。中学校と高校の両方の教科担当者の指導を受けられる点は中高一貫教育のメリットの一つでもあります。

１年生の国語、数学、英語及び２年生の数学、英語は、学級を二つのグループに分け、２０人の少人数授業を行っています。また、３年生の数学、英語は２学級を三つに分けて、少人数習熟度別授業を行っています。個に応じたきめ細やかな指導を充実し、基礎・基本の確実な定着と発展的な学習に対応しています。

義務教育ですので無償です。なお、教科書は本校教育目標や中高一貫教育の目的、生徒の実態等を総合的に判断し、県教育委員会が採択した教科書を用います。一部の教科ではデジタル教科書も併用しています。

宇土中学校は３学期制で、年間に４回の定期考査と８月、１月に実力考査を行います。また、学習内容の区切りごとに評価テストを行う場合もあります。その他、熊本県学力調査や標準学力検査、全国の中高一貫教育校向けの学力推移調査なども行います。

個に応じたきめ細やかな指導の充実や生徒一人ひとりの学習の確実な定着を図るため、学習指導要領に示す目標に照らして、その実現状況を評価する「目標に準拠した評価（絶対評価）」を行います。具体的には、毎日の授業における学習態度、発表、作品、レポート等やテスト結果などを基に、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の３観点（観点別評価）について評価します。

毎日の朝課外は行いませんが、夏休みに基本的事項の整理と学びの深化をうながすための「夏季講座」を行っています。

それぞれの教科指導の中で、適宜発展的な課題を設定して取り組んでいます。また、希望者を対象に「進取会」という数学と英語のハイレベルの学習会を実施しています。

特別支援学級の設置予定はありません。また、入学者選抜における定員枠もありません。

服装や学校生活、通学方法などについて、必要最低限の決まりを定めています。詳しくは、入学後説明します。

生徒指導については、教育的配慮に基づいて適切に対応します。

中高が同じ校舎で生活しますので、高校とほぼ同じ日課になります。８時２５分の朝の読書から始まり、午前中４コマ（１コマ５０分）、午後２コマ（火曜と木曜は午後３コマ）の授業を行い、帰りの会が１５時５０分（火曜と木曜は１６時５０分）に終わります。その後は部活動（希望者）の時間です。

幅広い年齢集団の活動により社会性・人間性を育むために、体育祭、文化祭、強歩会などの行事はできるだけ中高合同で行っています。中高一貫教育のメリットでもあります。

制服の基本は宇土高校と同じです。学ランはボタンを、セーラー服はスカーフを付け替えるだけで、宇土高校でもそのまま着ることができます。また、保護者の経済的負担をできるだけ軽減できるよう、体育服や体育館シューズなども高校でそのまま使えるようにしています。

ほとんどの生徒が、徒歩、自転車、公共交通機関で通学しています。ＪＲ通学の場合は、宇土駅から学校まで約２ｋｍで、駅から自転車で約１０分です。バス通学の場合は、最寄りの宇土本町一丁目宇土高校入り口バス停から徒歩３分程度です。自転車通学は、通学距離２ｋｍ以上の場合に許可し、ヘルメット、安全タスキの着用を義務づけています。

なお、学校周辺の道路は狭いうえに交通量が多いため、交通事故防止と生徒の自立心育成の観点から、自家用車による送迎はできる限り控えて欲しいと考えています。やむを得ず送迎される場合は、学校周辺の乗降規制区域での乗降は禁止しています。

中学生用の寮はありません。

他の学校と同じように、日本スポーツ振興センターへ加入すると共に、全国高等学校ＰＴＡ連合会賠償責任補償制度にも加入します。

高校と日課をそろえるために給食は行いません。弁当が必要です。弁当を準備できない場合は、売店で弁当やパン等を購入できます。

保健室は中高共用です。養護教諭と連携し生徒の健康管理を行います。また、カウンセラー室があり、スクールカウンセラーの配置もありますので、心と体の相談にも十分対応できます。

学校行事等では中高合同の活動を行いますが、中学校の生徒会役員を選出し、生徒議会や委員会活動など中学校独自の活動も行っています。

組織や活動内容は高校と一緒ですが、ＰＴＡ会費は高校より安く設定されています。

年３回の保護者会で授業参観を実施します。また、年２回の公開授業週間もあります。

バスケットボール部（男・女）、硬式テニス部（男・女）、バレーボール部（女子）、剣道部、サッカー部、野球部の体育系部活動と美術部、吹奏楽部、書道部、科学部の文化系部活動があり、現在８割以上の生徒が加入しています。活動時間は、夏季が午後６時３０分まで、冬季が午後５時５０分までです。

用具の違いや体力面を考慮し、運動部は基本的に別々の活動が多いのですが、文化系部活動や剣道部などはほとんど一緒に活動します。また、中高一貫教育のメリットを活かす観点から、中高両方に設置されている部活動であれば、総監督や総責任者を配置し、基本練習を一緒にしたり、積極的に交流を図ったりなどの工夫を行っています。

３年次から高校への部活動の切り替えについて、運動部に関しては夏休み以降に、文化部に関しては文化祭やコンクールを区切りに、卒業までその部で後輩の指導にあたるのか、高校の同じ部で活動するのか、高校の他の部で活動するのか（ただし受け入れ可能な部のみ）を選択することになります。

高校のみに設置されている部活動への入部は基本的に認めていませんが、スポーツインターンシップ制度を設け、専門分野で高い指導力をもった先生がいらっしゃる競技に限り、中学生の練習参加を認めています。

本校には、三つのグラウンドと二つの体育館があります。高校の部活動と連携・調整を図りながら活動しています。

中体連大会や各種大会へは部活動単位で出場できます。硬式テニス部のように県大会や九州大会に出場を果たした部もあります。また、陸上大会や駅伝大会へは、選抜された選手が出場しています。

義務教育ですので、授業料や入学金は必要ありません。

入学時は、制服や体育服、学用品等で約５～６万円、入学後は、教材費や野外活動などの費用、ＰＴＡ会費等で、１年生９万円前後、２年生６万円前後、３年生８万円前後が必要です。教材費等は月割りで数期に分けて納入をお願いしています。

宇土中学校は併設型中高一貫教育校ですので、校舎や施設・設備は宇土高校と共用します。なお、中学校設置に当たり、技術室、調理室、被服室、礼法室、中学理科室、学習室を備えた２階建ての技術・家庭科棟も新しく建設しました。また、中学専用パソコン室を整備したり、図書館にも中学生用の本をたくさん準備しています。教室にエアコンがあることはもちろん、パソコン、一人一台のタブレット端末、プロジェクター、書画カメラ、電子黒板等のＩＣＴ機器を整備し、充実した教育環境となっています。

中高一貫教育は中高６年間を見通した教育を行いますので、宇土中学校卒業後、宇土高校へは入学者選抜を経ずに進学することができます。ただし、他の高等学校等へ出願した場合は、入学者選抜検査なしで入学することはできません。宇土中学校への入学を希望される方は、中高一貫教育の趣旨を十分理解して出願してください。

宇土高校は創立１００年の歴史と伝統を有する地域の進学拠点校です。建学の精神である「質実剛健」のもと、生徒は「文武両道」を目標として、学習と部活動に主体的に取り組み、夢の実現を目指しています。

文部科学省より「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受け、探究型の授業や課題研究論文の作成など時代を先取りした様々な取組を進め、全国から高い評価を受けています。

また、グローバル人材育成にも力を入れており、「グローバルリーダー育成プロジェクト」では、知性と感性を備え広く世界で活躍する将来のリーダーを育成するために、種々の海外派遣事業やプログラムを実施しています。